北九州市教育委員会は、GIGAスクール構想の推進に伴い、生徒1人1台の端末整備と校内通信環境の構築を進めてきた。その一環として194校で無線アクセスポイントを整備した一方、地理的要因などから固定回線を引けず、校内LANを構築できない学校もあった。このような学校への通信環境の提供が、大きな課題となっていた。
そこで同委員会では、1台で複数端末に通信環境を提供できるモバイルルーターの導入を決定した。最大32台の同時接続に対応することや、専用機器との組み合わせによってWi-Fiの速度と安定性を向上できることが、選定の決め手となった。普段は専用機器にセットして教室に据え置く一方、本体を取り外して校外学習へ持ち出せる柔軟性も高く評価された。
導入後は、機器の頑丈さやバッテリー性能の高さにより、故障や充電のトラブルなく運用できている。例えば、職場体験学習では、現場に機器を持参し、動画や写真を学校へ共有するなど、固定設置のアクセスポイントでは難しい運用を実現した。今後は、校内で電波が届かない場所での利用や、修学旅行への持参など、さらなる活用が期待されている。