FPGAに実装されるさまざまな回路の中で、プロセッサコアの果たす役割の重要度が高まっている。しかし、プロセッサコアをFPGAに実装して、有効に活用するためにはいくつかの課題に留意しておく必要がある。FPGAにプロセッサコアを搭載して利用するための取り組みは、FPGAが登場した初期のころから始まっており、その歴史は長い。そういったFPGA向けのプロセッサコアには、FPGAのプログラマブルロジックに実装される合成可能なソフトウェアベースのもの(ソフトコア)と、FPGAベンダーがダイ上に直接回路を作り込むハードウェアベースのもの(ハードコア)がある。
本稿では、まず、FPGAにおけるプロセッサコア利用の歴史を紐解きながら、実装におけるさまざまな問題点を抽出。続いて主要ベンダーのプロダクトを紹介している。FPGAに実装できるプロセッサコアは、FPGAベンダーやIPベンダーから、さまざまなプロダクトが提供されているが、それらはハードコアやソフトコアという違いだけでなく、機能、回路規模、コストなどについても異なっている。これらのプロセッサコアをFPGAに実装する際の課題について、インターコネクト、メモリー、アクセラレータ、デバッグという4つの観点に分けて分かりやすく解説されている。