神東塗料は、各種工業用から防食用まで多様な塗料製品を手掛け、特に環境対応型塗料の分野では「水の神東」と呼ばれる水系塗料の開発力を武器に、業界をけん引してきた。近年は海外展開にも注力し順調に事業を伸ばしている。
同社はかねてよりデータ活用に精力的に取り組んできた。しかし、売上や生産に関する情報を約600種類にもおよぶ紙の帳票やExcelファイルで配布するなど、システム部門の負担が大きくスピード感にも欠ける状況に留まっていた。
そこで、業務変革に対応して競争力をつけ競合に打ち勝つため、また業務の停止を防ぎ継続的な安定運用を可能にするため、基幹システムを刷新。「Dr.Sum EA」を使い、予算管理などのデータも含めた新しい集計・分析に着手した。
営業部門だけでなく、生産、物流、検査など他の部門にもすぐに利用が拡大。2013年度における総集計回数は7万回を越え、定義の雛形ファイル数も60に達するほどだ。各部門でさまざまな集計作業を短期化でき、よりきめ細かな意思決定に貢献している。
同社が実現した、全社員が使えるデータ分析基盤の礎とはどのようなものか紹介する。