クルマの電子制御化の傾向はさらに強まっており、最近は「つながるクルマ」という言葉も登場し、クルマはますます「走る情報端末」としての側面を強めている。このような状況の下、電波によるクルマ制御のトピックとして、「重大事故発生時の自動通報システム」、「盗難車両自動発見システム」、「クルマと外界の相互通信」、「スマートフォンとのBlue Tooth通信」といったものが挙げられる。
しかしながら、これらの研究開発にCAEを適用するには、高周波・大規模解析への対応とともに、複雑な周囲電磁環境モデリング、全体解析時間(工数+計算時間)の効率化が課題となる。この課題へのソリューションとしてESIのCEM Solutionでは、FDTD法とモーメント法それぞれの優位点を生かしたカップリング手法を提供している。大きな対象である「クルマ全体」はメッシュ作成が容易なFDTD法、小さな対象である「車載機器」は詳細形状が再現可能なモーメント法を適用し、さらに手法ごとの計算負荷・時間特性を考慮して効率的に解析を実
施する事が可能である。
本稿では、上記内容についてマツダ(株)様へのインタビューを通して紹介している。