こうして使おうパワーデバイス： モータ駆動のためのIPM編

　家電用モータとして、さまざまなモータが使い分けられていたが、大きくて重く、低効率で騒音が大きいなどの問題を抱えていた。パワーデバイスを用いたモータ駆動技術が進化し、3 相インバータ駆動によって高効率の永久磁石同期モータ（PMSM、BLDC）を自由に可変速制御できるようになった。

　3相インバータ駆動には、MOSFETやIGBTに加えてゲート・ドライバICも1パッケージに統合したIPMが使いやすい。そしてIPMは家電機器で強く要求されるメンテナンスフリー、安全性、迅速な製品開発を実現する最適なデバイスと言える。家電用だけでなく、ポンプ、ファン、サーボなど汎用性の高い小型産業用モータでも、広く普及している。特定の用途を意識したものから汎用性を意識したものまでさまざまであり、推奨アプリケーションからデバイスを探すのも効率的である。

　IPM 製品の選択においては、電圧/ 電流定格、モジュール構成、使用素子、適合モータなどに加えて、外形/ 実装、内部構造、保護方式などにも注目する。インフィニオンのIPM は、豊富な品種と小型、高信頼性を特徴とし、さまざまなモータ・アプリケーションをコンパクトに実現することができる。