リコールを防ぐ品質管理と、スピーディーな設計製造プロセス変更を両立するには

　多くの医療機器製造業にとって避けなくてはならない問題の1つであるリコール。言うまでもなくモノづくりにおいて製品品質の担保は必須条件だが、市場環境の変化に合わせた素早い製品設計の変更や、さらなるコスト削減が求められるなど、製品品質の維持に関する難易度は年々高まっている。また、規制への適切な対応などコンプライアンスに関わるものや、顧客の満足度を高めるためのものなど、一口に“品質”といっても、必要になる条件はさまざまだ。

　こうした状況の中で、継続的かつスピーディーに設計・生産プロセスを改善して競争力を高めつつ、品質の維持・向上によってリコールなどの問題を未然に防ぐ取り組みを実践できている企業は、どのような体制を構築しているのか。

　本レポートではこうした先進企業の取り組みに関する調査結果を紹介しながら、製品の改善と品質の維持・向上を両立する、設計・製造オペレーションの在り方について解説する。