製造業の設備保全といえば、現場の巡回が一般的だ。設備によっては高所や高温など過酷な場所での作業もあり、安全のためにラインを停止しての業務となる場合も少なくない。しかもこうした業務を遂行できる熟練技術者は減少傾向にあり、従来のやり方を継続するのは限界が見えてきている。そのためデータに基づく監視や機械学習による判断で正確性と安全性を高める業務改革を推進したいところだ。
その実現に当たってまず実行したいのが、現場でなければ取得できないデータの収集だろう。そこで注目したいのが、センサーとPLC間のネットワークからデータ収集が可能なデータロギングソフトだ。これとModbus TCP対応のリモートIOを組み合わせることで、大きな負担なくデータ収集のための仕組みを構築できる。
同ソフトは一連の機能を手軽に使えるように工夫が凝らされており、設備保全を担当する技術者なら難なく扱える。設備保全業務におけるDX化推進の第一歩としてはもちろん、機器や設備の研究開発や試作、検証など、さまざまな業務においても役立つはずだ。