住宅は、地盤が軟弱で住宅の重さに耐えられないと、地盤沈下を起こして傾いてしまいます。こういった地盤は、住宅を建てた後に改善することが難しいです。
一方、地盤が軟弱で建物の重さによって一方向に地盤沈下が進行していくと、住宅の傾斜を招く「不同沈下」が生じます。さらに不同沈下によって住宅に傾斜が発生すれば、ドアの立てつけが悪くなり、建材にひびが入るなどの破損が起きるだけでなく、傾いた住宅の居住者には、めまい、頭痛、吐き気、睡眠障害などの健康障害が生じることも多いとされています。
そこで、本ブックレットでは、予防策として有効な事前の地盤調査について、だいち災害リスク研究所 所長の横山芳春氏が、基礎や現在主流となっている調査手法に触れつつ、分かりやすく説明します。