工場などで利用される制御システムは更新サイクルが10~20年と非常に長く、機器への影響からセキュリティソフトの導入や更新も難しいため、閉域ネットワークを構築するのが一般的だ。しかし、実際の現場ではネットワークを越えたデータ受け渡しが必要になる他、近年ではクラウドとの連携のニーズも高まり、見直しの機運が高まっている。
この解決策として注目されるのが、分離されたネットワークの端末間をUSBケーブルで接続し、専用アプリケーションを介してデータの送受信を行う方法だ。TCP/IPに依存しない独自の通信方式を採用することで、中間サーバの潜在的な脆弱性や論理分離の設定ミスといったリスクを解消しつつ、安全なデータ転送を実現するという。
Windowsの標準ドライバで利用できるため専用ドライバのインストールは必要としない。また、データ転送の完了やUSBケーブルの抜去、電源オフによって機器内に一時的に格納されたデータは自動消去されるといった仕組みも組み込まれている。製造業にとどまらず幅広く導入される理由を、本資料でさらに詳しく探っていく。