高性能かつ高品質な製品をスピーディーに開発し、最適なタイミングで市場に投入することで成功を収めている優良企業の共通点は、卓越したエンジニアリングの存在だ。一方で、多くのメーカーのエンジニアは、製品の複雑化に伴い多くの物理特性が関与するようになったことで、適切な設計判断を下すことに苦慮している。
製品の品質を顧客が満足できるレベルに高めるには、関与する全ての物理特性にエンジニアが精通していることが望ましいが、現実としてそれは不可能に近い。そうした中、ある調査では、80%の企業が、複数の物理特性をカバーするシミュレーションの実施によって製品の品質が向上したと回答しており、製品コストが30%削減されたという報告もある。
本コンテンツでは、272社のメーカーを対象とした調査の結果から、設計判断においてエンジニアが考慮すべきさまざまな要因を明らかにする。優れた判断を導く上で複数の物理特性のシミュレーションが重要となる理由や、その具体的なメリット、設計開発を次のステップに進めるための推奨事項についても言及する。