海運業界でも持続可能性が重視される今、造船会社は温室効果ガス排出削減に向けての取り組みを進めている。その1つが、船舶用ディーゼル油に代わり、液体天然ガス(LNG)やアンモニアを燃料に用いることだが、メタンの漏出などのリスクが懸念される。一方、長期的な解決策として期待されているのが電動化だが、現状はバッテリーの容量問題もあり、主にフェリーや小型レジャー船などの電動化が進められている。
その電動フェリーを設計する際に重要なのが、船舶を推進させるために必要な電力量を決定し、時間経過に合わせて適切な量の電力を供給するシステムを設計することだ。とはいえ、シミュレーションにおいてはさまざまな側面を評価する必要があり、「設計案が期待通りに要件を満たす」という確信を得ることは難しい。
そこで注目したいのが、複数の要件を検証でき、エラーリスクを抑えながら生産性を高められる統合型シミュレーションツールだ。本資料では、環境問題の中での海運業界の現状や、代替燃料の長所と短所などについて触れた上で、電動フェリー設計の5つのステップについて詳しく解説する。