5Gや人工知能(AI)、IoTなど、デジタル技術の飛躍的な進化は、重機業界にも大きな影響を及ぼしている。あらゆるコンポーネントが電化し、遠隔運転や自動運転に対するニーズが高まるなどトレンドの変化は明らかだ。これらに対応するとなると、重機の設計は自ずと複雑になるが、メーカーが競争を勝ち抜くには、そうした状況においても設計マージンを縮小し、製品提供までのスピードを迅速化する必要がある。
この難しい課題に立ち向かうカギは、物理シミュレーションだ。これまでは人間の手で1領域ずつ仮想検証するという手法で十分だったが、それでは多様な物理特性の相互作用全てをカバーすることはできず、結果として設計のミスや設計プロセスの遅延を招く恐れがある。代わって、全ての側面を同時に考慮し、さまざまな条件に基づいて設計空間を探査できる予測的手法を採用したい。
本資料では、その具体的な実現方法を紹介していく。それによりシミュレーションの全てのプロセスを完全にデジタル化することで、試作品の製作といった物理的要素を最小限に抑え、設計の早期認証を実現し、時間とコストも削減できるという。