CANを採用すれば、多様なセンサーや機械、コントローラー間で双方向の通信を実現できる。CANに対応するインタフェースの堅牢制が高い点も大きなメリットであり、バスの競合を効果的に処理できる。
こうした特長から、産業用オートメーション、ホームオートメーション、車載システムなどで幅広く使用されてきた。ただ、CANベースのマルチノードシステムを考えた場合、あるCANノードから別のCANノードにデータを転送する際に、幾つかの問題が起こり得る。その回避策となるのが、CAN対応のトランシーバーであり、その製品選定が重要になる。
そこで本稿では、CAN対応トランシーバー製品をシステムレベルで検証する手法について言及する。また最高2Mbpsのデータレートをサポートする旧来の規格であるCAN 2.0に対し、最高10Mbpsの高速データレートで重要性の高い通信に対応する、新通信プロトコルCAN FD(Flexible Data Rate)についても解説する。