2つの特性が異なるオペアンプを組み合わせた複合アンプ回路。これにより、それぞれのオペアンプの長所を取り入れ、短所も補って最大限の性能を実現できる。
本稿では、高精度と高出力電流という相反する性能を複合アンプ(コンポジットアンプ)で実現する方法を解説。この回路には多くの特長があるが、ここでは主な利点について、帯域幅、DC精度、ノイズ、そしてひずみの4つの観点から説明する。
そして2つのアンプを同一フィードバックループ内で接続する複合アンプのボード線図上での振る舞い、すなわちループの安定性確保により、アンプの選定によって起こりうる動作の不安定化のリスクにも対処できる。この回路に関する5つの主な質問点についてもQ&A形式で回答しており、複合アンプに関する知見を高められる内容となっている。