最新の組み込み機器には、より低消費電力であることが求められるようになり、開発現場では競合メーカーに後れを取らないよう、しのぎを削っている状況にある。そのため近年では、広範囲のパワーレールに渡ってレール電圧値を下げ、許容誤差を可能な限り小さくすることが技術トレンドとなっている。
しかし、レール電圧値と許容値が下がればそれだけ、オシロスコープによる正確なリップル測定は困難になる。従来のように、500mVの要件であればオシロスコープのノイズレベルを十分に超えていたため、5Vレールのリップルを許容値10%で正確に測定できていた。だが、例えば1Vレール、許容値2%という要件で正確な測定が可能なオシロスコープはほとんど存在しない。
そこで本資料では、オシロスコープを使って正確なパワーインテグリティ測定を実現するためのヒントを5つ紹介する。オシロスコープの設定方法、プローブの選び方、十分なオフセットを確保するための専用プローブなどに加え、電源の高速スイッチング時に発生するEMIの評価方法についても言及している。