基板の負荷が増えて電力が増大し、ますます高い電力密度が求められるようになったことで、電源システムのアーキテクチャは分散型DC-DCコンバーターから中間バスアーキテクチャ(IBA)へと進化した。IBAでは48Vの入力をコンバーターで12Vに降圧し、それを非絶縁型の負荷点(POL)に配置するレギュレーターで調整するが、大電力の負荷(CPU/GPU/AIプロセッサ)の近くに大電流の電圧レギュレーターを配置しようとすると、スペースの問題や効率の低下が発生するなどの課題があった。
こうした電力供給の課題に対応するため、高い電力密度と効率を実現する新しい電源システムが登場し、注目度を高めている。IBAと異なり中間バス電圧からPOLに降圧する際に直列のインダクターを使わず、高電圧のレギュレーション機能と電圧変換モジュール(VTM)を使用。
これにより、高効率・小型・高速応答・大電流に対応する拡張性が実現する。本資料では、高電力密度や大電流供給が求められるアプリケーションに適している同システムのメリットについて、さらに深掘りして解説する。