土木・建設業界では今、人材不足や資材高騰などの課題に対処する手段として、ICT活用に対する期待が高まっている。中でも重要視されているのが、現況地形・建築物などの測量から保守点検まで幅広く役立つ3Dデータだ。その計測にはこれまで、航空レーザー測量やドローン空中写真測量など、さまざまな技術が用いられてきた。
その中でも、費用やスキルのハードルが比較的低いのが、地上型レーザースキャナーによる測量だが、三脚などに固定せねばならず、現場の全体像を把握するには複数箇所での計測が必要なほか、事後のデータ処理にも時間がかかっていた。この問題を解決する方法として近年注目されているのが、モバイル型の3Dスキャナーだ。
LiDARやネットワーク型RTK-GNSS、高精度IMUなどを搭載した同スキャナーは、自己位置推定とマッピングを同時に行うことができるSLAM技術により、移動しながらリアルタイムでの高精度な3D計測を実現。また標定点や三脚などは不要で、計測後も本体内で短時間のデータ処理が行われ、その場でタブレットやスマートフォンで表示できるなど、使い勝手にも優れている。本資料で、その実力を詳しく見ていこう。