2023年に閣議決定された「デジタル社会の実現に向けた重点計画」では、アナログ規制の撤廃により、目視や対面を義務付ける法令や政省令およそ4000条項を先行して撤廃することが決定した。これにより現状の94%を占めるアナログカメラ/IPカメラとオンプレミスVSMという組み合わせから、カメラのAI化・クラウド化によるDX進展が予想されている。
国内におけるクラウドカメラの潜在市場規模としては、飲食・小売などにおける不正防止、在庫管理などで約1284万台、建設・製造などにおけるオペレーション改善、省人化などで150万台程度が予測され、メーカー各社が要件に合わせた製品を提供している。一方、住居・病院などにおける防犯、安全確認などの要件を満たす製品はまだ少ないのが現状だ。
こうしたニーズを受け、多地点カメラの統合管理から映像分析までをクラウドで監視する製品が登場している。通信・ストレージの低コスト化に加え、閉域網LTE接続による高セキュリティ、即時利用できるシンプル設定などのメリットがあり、高品質な監視を低コストで実現することが可能になる。