電気的故障から生じるシステムのダウンタイムは、運用現場にとって頭の痛い問題だ。特に24時間常に稼働するシステム電源などでは、ダウンタイムを極力抑止するために電力の供給対象であるボードの過負荷や短絡による過電流による保護状態からの早期復帰が必要不可欠である。
ただ、従来の過電流保護(OCP)はヒューズに依存していて、サイズ、応答性、許容誤差に課題があり、また交換の頻度も高かった。本稿ではその解決策として、「電子サーキットブレーカー」、あるいは「電子ヒューズ」と呼ばれるDC電源用の集積回路OCPソリューションを紹介している。1つのパッケージ内にパワーMOSFETスイッチと制御回路を組み込むことで、ヒューズの課題を解消しつつ、コンパクトなソリューションサイズ、受動ヒューズより優れた機能を実現できるという。