正確なDC測定を行うためには、高確度・高感度の測定器を利用するだけでは十分ではない。さまざまな要因によって誤差が生じるからだ。加えて、計測器の設定によっては、測定結果が異なる場合もある。そのため最大限の確度を得るためには、計測器を十分に理解するとともに、誤差の要因に的確に対処する必要がある。
このDC測定に広く使われているものとして、ソースメジャーユニット(SMU)がある。ただし、「電圧・電流の供給と測定」「抵抗と電力の計算」「バイポーラ電圧と電力のシンク機能の両方を組み込んだ4象限出力」など、さまざまな機能を備えていることから、SMUを使いこなすのは簡単ではない。そこで本資料では、SMUを使って、高確度のDC測定を行う方法について解説する。
まず、SMUの基本概念、動作理論を通して、その使い方やSMUの設定に役立つ機能について説明する。その上で、測定時に発生する誤差を軽減するために、テストセットアップに適用できる主なベストプラクティスを紹介する。SMU以外の計測器にも活用できるので、ぜひ参考にしていただきたい。