DC-DCコンバーターは効率が重要なため、設計部門では、損失を極力減らし、効率を最大化するための具体的な方法や技術を探っている。設計上のさまざまな決定が効率と損失に影響するが、中でも1次側と2次側のMOSFETの選択は重要だ。というのも、それらがコンバーター回路内の損失の40%以上を占めるからだ。
そこで、300WのDC-DCコンバーター評価ボードを用いて、その損失を調査した。特に、2次側MOSFETの特性を決定することに焦点を当てている。本資料はその調査に基づくレポートである。資料では、高効率の達成方法として2次側MOSFETの特性を決定し、効率を最大化するための手法を紹介する。また、物理評価回路と高精度シミュレーションを用いた損失解析についても解説する。さらに、効率を最適化するためのMOSFETの選定ポイントについても取り上げる。
詳細な解析と評価結果を基にしているので、電力変換技術に関する理解を深めることができる。低逆回復電荷量、低ドレイン・ソース間オン抵抗MOSFETを用いたレファレンスデザインも紹介しているので、参考にしていただきたい。