時間管理はあらゆる分野において至上の要素であり、「時間厳守」という言葉はその重要性を示している。これはエンジニアリングにおいても例外ではない。信号のサンプリングを行う際には正確なタイミングが不可欠で、計測・監視アプリケーションにおいても、高い精度と低消費電力の両立が求められている。そのためタイミングに関する要因を慎重に検討する必要がある。
本資料では、A/Dコンバーター(ADC)の主要なアーキテクチャのうち、シグマデルタ(ΣΔ)型に焦点を当て、ADCを利用するシステムについて解説する。温度、圧力、流量などの物理量を計測するアプリケーションにおいて、高い精度と低消費電力が要求される際、タイミングのどのような点を考慮すればよいのか、具体例も交えながら推奨されるアプローチを解説する。