電源回路の設計や解析において不可欠なツールであるボーデ線図。電源回路のループゲインの安定性を評価する上で有用な手法であり、系のマージンを定量化するのに役立つ手法でもある。その特徴を活用して回路の安定性を確認する際に、ゲイン/位相のプロットに不自然な形状がみられることがまれにある。しかし、こうした状況が発生したからといって、必ずしも電源回路に異常があるとは限らない。この場合、どのようにボーデ線図を活用すれば、本当の原因を明らかにできるのだろうか。
本稿では、不自然な形状がみられる原因を明らかにし、ボーデ線図の正しい解釈と補償方法について詳細に解説する。