産業用アプリケーションに使用するモーターは、IE4やIE5といった新たなエネルギー基準への適合が求められている。そこで一般的に使用されている永久磁石モーター/同期リラクタンスモーター/誘導モーターの中で、どの方式が新基準に適しているかを調査する動きが加速している。
一方、近年はインバーターを採用することで、必要な効率レベルを達成できるようになってきた。しかし、低インダクタンスモーターや高速モーターでは、高いスイッチング周波数が必要なので、インバーターに広く利用されている絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)やシリコンMOSFETの使用は難しい。そこで注目されているのが、ワイドバンドギャップ(WBG)デバイスだ。これらは、高周波スイッチングに対応し、高温下など過酷な環境でも動作できる。
本資料は、シミュレーションと実験測定を組み合わせて、WBGスイッチが高周波数下でインバーター効率やモーター損失に与える影響を解析した結果を解説する。モーター制御システムの新たな選択肢として、ぜひ参考にしてほしい。