HMIの一種であるボタンやタッチボタンはこれまで、静電容量センシングと呼ばれるテクノロジーをベースとして設計開発されており、さまざまな製品に採用されてきた。しかし近年では、そのテクノロジーの限界が露呈しつつあるという。
その最たるものが水への耐性の低さだ。例えば調理台のタッチボタンが水浸しになっていると、その動作は安定しなくなることが知られている。また、静電容量センシングはガラスやプラスチックなどの非金属表面にしか実装できないという制約がある。金属表面を持つ製品にユーザーインタフェースを実装することは、設計者にとって大きな課題となる。さらに、消費電力の高さも課題とされている。
本資料では、このような技術的限界を乗り越えることを目的として開発されたセンシングテクノロジーの概要について紹介する。さらに、静電容量センシングとそれを補完する誘導センシングの組み合わせがなぜ従来課題の克服に貢献するのかについて、そのアーキテクチャ面から解説している。ぜひ参考にしてほしい。