地球温暖化対策や省エネ化の要求が高まる中、電力効率の計測に不可欠な電力計の需要が増加している。近年は、電子機器に起因する高調波への対策が重視されており、高調波測定機能を持つ電力計のニーズが拡大している。従来は、複数台の電力校正器を組み合わせる方法や、多機能型の電力標準発生器を用いる方法が一般的だったが、操作性や予算の面で課題があった。
このような課題に対応するため、交流電力校正器の新オプションとして高調波出力機能を搭載した製品が登場している。校正器自体は2017年から販売されており、高確度かつ高安定な出力に加え、LCD画面と物理的なボタン・ダイヤルを組み合わせた直感的な操作性が評価されてきた。新オプションの導入により、1台で基本波と高調波を合成した信号の出力が可能となり、高調波を重畳する場合でも基本波の確度仕様が維持される。
さらに、最大3台までの接続・同期が可能なため、単相3線や三相4線など多様な用途に対応できる。このため、年度ごとに台数を追加して性能を拡張する調達形態にも対応可能だ。本資料では、この製品の特長を詳しく紹介する。