1952年に創設された日本大学円陣会は、日本の学生フォーミュラ大会全てに出場している数少ない大学チームの1つだ。同チームは、レースに参加するだけでなく、マシンの設計/開発も手掛けており、実走による経験値とデータの蓄積を重視している。
同チームのマシンは、車体ロール量を制御するサスペンション機構(POU)や、高出力を追求したエンジン設定を採用しており、野心的な仕様が特徴だ。このような開発過程において、本来はタイヤの発熱解析やブレーキ状況の確認のために導入した赤外線カメラが、エンジン設定の最適化や排気系の温度変化解析にも有効であることが判明したという。
本資料では、同チームによるマシン開発の取り組みを事例として紹介する。赤外線カメラと解析ソフトウェアによる温度の“見える化”は、感覚頼りのエンジン調整を脱却し、根拠ある改善の判断基準をサポートする。熱解析が「エンジンのパフォーマンス向上」「開発における迅速な意思決定」にどのように貢献したのか、その詳細を解説する。