事例
シーメンスEDAジャパン株式会社
ボッシュが実証した高位合成の威力。高性能車載プロセッサIPの新しいデザインを納期予定よりも7か月早く市場投入できたその理由とは?!
コンテンツ情報
公開日 |
2018/01/29 |
フォーマット |
PDF |
種類 |
事例 |
ページ数・視聴時間 |
9ページ |
ファイルサイズ |
1.01MB
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要約
Bosch Visiontecの設計チームは、フランスにある世界有数のサイエンスパーク、ソフィア・アンティポリスを拠点に、運転支援と自動運転の技術革新を進めている。車載カメラで撮影した画像認識アルゴリズムを実装する高性能プロセッサを搭載した最先端IPとICを開発しているなかで、数学的に高度なアルゴリズムを実装した複数のまったく新しいデザインを1年で開発しなければならない局面に直面した。仕様は流動的で、設計期間中に何度も絶え間なく変更が入る状況下では、手作業でRTLコードを記述、検証する方法では納期を守ることはできないと判断し、C++レベルまで抽象度を上げることを決め、メンターの高位合成プラットフォームであるCatapult® High-Level Synthesis (HLS) PlatformとPowerPro®を採用した。Catapultを使用すると、業界標準のANSI C++とSystemCで意図した機能を記述し、より生産的な高位の抽象度へ移行できるようになることが、彼らの事例から実証された。Catapultは、高位の記述から最終製品品質のRTLを生成するだけでなく、RTLまでの時間を短縮し、バグのないRTLを自動生成し、RTL検証の時間を大幅に削減する。パワー解析と最適化機能を備えたCatapultフローを導入した結果、設計期間を通して仕様が変更されたにもかかわらず、予定より早く7ヶ月で新しいデザインを無事に市場投入できた。それだけでなく、Catapultでマイクロアーキテクチャ探索を実施することで、品質がさらに向上し、継続的なリファインメントを通して高品質デザインを迅速に作成することも可能になった。本稿では、Bosch Visiontecの設計チームが新しいデザインをスケジュール内に完成させるという課題を、高位合成技術を活用し、いかに成功させたかについて紹介する。