ERPシステムは、自動車業界にその起源を持ち、生産製造ラインや部品在庫の管理を適正化し、意思決定を迅速化する目的から生まれた。その後、事業計画の策定やスケジューリングなどを含む製造工程をカバーするようになり、さらに財務や注文管理機能などが追加され、他の業界にもその利用が広がっていくことになる。
しかし、ERPそのものが巨大化するにつれ、扱いにくく、複雑で、一般のユーザーでは管理しにくい専門的なものになっていく。そこで期待されているのが、ERPのクラウド化によるモダナイズだが、多くのメーカーやサプライヤーは、その取り組みに立ち遅れているのが現状だ。
これには、自動車業界のビジネスリーダーの多くが、モダナイゼーションの主流であるクラウド化は安全ではない、高価である、障害が頻繁に発生するなどの誤解を抱いていることが大きい。本資料では、これらについての真実を明らかにするとともに、サプライチェーンを含めてカバーできる、ERPのモダナイゼーションの具体的な方法、考え方を解説していく。