コンピュータビジョン(CV)は、AIワークロードの他、カメラや動画のデータを扱うあらゆるAIアプリケーションで重要な役割を果たしている。カメラのセンサーが写真を撮ってから画像が表示されるまでに、画像データには複数の処理が加えられる。この処理は専用ハードウェアで行うが、多くはソフトウェアのほうが有効だ。ソフトウェアで段階を設けることで高い柔軟性が得られる。
こうした画像処理の構成に関する演算を最適化し、CPUの性能と効率を最大化するオープンソースのライブラリがある。通常のC関数ではなく高度なSIMD命令に対応するACLEイントリンシックを使用して記述されており、各関数にはNeon、SVE2、Streaming SVE & SME2を対象とした3種類の実装がある。
さらに軽量かつスタンドアロンの画像処理ライブラリとしても利用可能で、すでにOpenCVを使用している場合にはほとんど手間をかけることなく画像処理を高速化することが可能になる。本資料では同ライブラリがもたらすパフォーマンスについて詳しく紹介する。