耐摩耗性や機械的強度、耐熱性、耐食性などに優れた部品素材として期待されるファインセラミックス。その形状を決める上では、焼成前の成形技術が特に重要となるが、従来のプレス成形や切削加工による成形といった手法では、薄肉や細穴、また複雑な立体形状を、高精度かつ安定して量産するのは難しかった。
こうした中で注目されているのが、精密金型による複雑形状のセラミック部品量産を可能にするインジェクション成形、すなわちCIM(Ceramic Injection Molding)と呼ばれる成形技術だ。これによって、最小厚み0.02mmの薄肉や、最小φ0.08mm貫通穴にも対応でき、公差は±0.01mmレベルの高精度を実現する上、月産1000個といった量産にも応じられる。
また、CIMにおいては金型の製作コスト/期間が課題となって簡単に試作品を作ることができないが、近年実用化が進んできた3Dプリンティング技術を活用することで、金型不要での直接成形が可能になり、短納期での形状確認や、複数の試作部品を同時に成形して確認するといったことが可能になる。本資料で、これらの技術の詳細をぜひ確認してもらいたい。